読書

Ending the Pursuit: Asexuality, Aromanticism and Agender 目次

少し前に読み終わったMichael Paramo, Ending the Pursuit: Asexuality, Aromanticism and Agender、とても刺激的な論考で読んでよかった。2章の「惹かれ」(attraction)を性的/恋愛的意味合いから引き剥がして細かく腑分けしているところが白眉かと。著者は…

2月の読書

読んだ本の数:7読んだページ数:2335私が諸島である カリブ海思想入門読了日:02月11日 著者:中村達不穏の書、断章読了日:02月12日 著者:フェルナンド ペソア新編 不穏の書、断章 (平凡社ライブラリー)読了日:02月13日 著者:フェルナンド・ペソアフェ…

12月と1月の読書

モーリス (光文社古典新訳文庫)読了日:12月08日 著者:E・M・フォースター アキレウスの歌読了日:01月21日 著者:マデリン ミラー,Madeline Miller 12月と1月はそれぞれ1冊ずつ。 E.M.フォースター『モーリス』初読(映画も未見)。映画が公開された頃の日本…

時間対効果

「タイパ」という言葉を見聞きするようになったのはかなり最近なのだが、物事に対してわりとせっかちな私がちょうどそれとは逆のことを試そうと思っていたところだったので少し書いてみることにした。ちなみにGoogle Trendsで見ると「タイパ」が検索語に目立…

11月の読書

読んだ本の数:7読んだページ数:2086ピュウ読了日:11月02日 著者:キャサリン・レイシーウェンディゴ読了日:11月02日 著者:アルジャーノン・ブラックウッド花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生読了日:11月04日 著者:デイヴィッド グ…

10月の読書

読んだ本の数:4読んだページ数:1467シークレット・ヒストリー〈上〉 (扶桑社ミステリー)読了日:10月15日 著者:ドナ タートシークレット・ヒストリー〈下〉 (扶桑社ミステリー)読了日:10月16日 著者:ドナ タート書記バートルビー/漂流船 (光文社古典新…

9月の読書

読んだ本の数:4読んだページ数:1549Aristotle and Dante Dive into the Waters of the World (English Edition)読了日:09月07日 著者:Benjamin Alire Saenz〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす: 正義の反対は別の正義か読了日:09月11日 著者:朱 喜哲ホメ…

8月の読書

読んだ本の数:3読んだページ数:751ナイス数:1Gender Queer: A Memoir (English Edition)読了日:08月16日 著者:Maia Kobabeクイア・スタディーズ (思考のフロンティア)読了日:08月30日 著者:河口 和也アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する読了日:08月3…

7月の読書

7月に読み終えた本はゼロ。開いては続かず別の本を開いてもまた続かずという感じでまったく手につかなかった。気もそぞろ、と書いてそういえば正確な意味を知らないと思って調べてみたら「あることに心を奪われて落ち着かないさま」とあるので、なんとなく集…

6月の読書

読んだ本の数:11読んだページ数:3090ナイス数:1彼女は水曜日に死んだ読了日:06月04日 著者:リチャード・ラングミスト 短編傑作選 (文春文庫)読了日:06月05日 著者:スティーヴン・キング埋没した世界——トランスジェンダーふたりの往復書簡読了日:06月…

5月の読書

読んだ本の数:1読んだページ数:179ナイス数:0ジュリアス・シーザー (光文社古典新訳文庫)読了日:05月12日 著者:シェイクスピア5月はこの1冊のみ。今年は演劇を少し観始めてみたいと思っていたのだがやっとNT at Homeに入ったのでベン・ウィショーのジュ…

4月の読書

読んだ本の数:3読んだページ数:1119ナイス数:3暗黒小説へようこそ ミステリーのプロが解説する、ジェイムズ・エルロイの世界【文春e-Books】読了日:04月07日 著者: オーバーストーリー読了日:04月18日 著者:リチャード・パワーズお嬢さんと嘘と男たち…

読む読まないの基準

今はもう基本的にクィア要素がない話は小説でも映画でもドラマでも読みたくない/観たくないと思っているという話はTwitterでは何度もしているのだが、あらためてどんな基準、感覚なのかを書いておこうかと思う。 主人公や主な登場人物に非シスヘテロの人物が…

3月の読書

読んだ本の数:7読んだページ数:2194ナイス数:0「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし読了日:03月01日 著者:一橋大学社会学部加藤圭木ゼミナールダロウェイ夫人 (光文社古典新訳文庫)読了日:03月05日 著者:ウルフ異常【アノマリー】読了日:03月23日 著…

2月の読書

2月の読書まとめ。ところで内閣って何レベルで知識がおぼつかなかったので、2月は大学で使われてそうなものから何冊か政治学の教科書を読んだ。『政治学入門』と『政治学の第一歩』は非常におすすめ。『女性のいない民主主義』は出てわりとすぐに買ってぱら…

1月の読書

読書メーターのまとめ機能を使ってみた。 読んだ本の数:6読んだページ数:1302ナイス数:0文学は予言する (新潮選書)読了日:01月09日 著者:鴻巣 友季子自分ごとの政治学 NHK出版 学びのきほん読了日:01月11日 著者:中島 岳志「友だち」から自由になる (…

【読書】J. S. デッカー『見えない性的指向 アセクシュアルのすべて』上田勢子訳 明石書店 2019

https://www.akashi.co.jp/book/b453977.html ずっと読まなければと思っていた本。当事者だが、というよりむしろ当事者だからかわけもなく尻込みしてずっと読まずにいた。過去のあれやこれやを思い出してしんどいこともあるかもと思っていたからだ。読んでよ…

【読書】ガブリエル・ガルシア=マルケス『エレンディラ』鼓直・木村榮一訳 ちくま文庫 1988

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480022776/『大学教授のように本を読む方法』の中で取り上げられていた「大きな翼のある、ひどく年取った男」を読んでみたくて購入。ほんとうに久しぶりに読んだ小説だったがおもしろかった。私は映画でも南米、…

【読書】トーマス・C・フォスター『大学教授のように本を読む方法』矢倉尚子訳 白水社 2019

https://www.hakusuisha.co.jp/book/b479970.html『批評の教室』に続いて文学批評の本。テーマは多岐にわたるが間テクスト性、象徴について重点が置かれているかと思う。題材となっている作品を読んでいれば腑に落ちてさらに理解が深まると思うけれども残念…

【読書】北村紗衣『批評の教室』ちくま新書 2021

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480074256/ 批評の解説書についての感想を書くのはちょっと緊張感がある。記録がてら要点だけ。第2章の最後に対象作品と関連のある/ありそうな作品や事柄をどんどんつなげていくネットワーキングという手法が紹…